世間では新型コロナウイルスが流行し、街に出る人も皆マスク姿だ。
その感染者は世界で8万人を超え、経済的にも大きな影響が出始めていた。
NYダウも08年のリーマンショック以来の週間の下落率となった。
歴史的な大暴落が待ち受けているかもしれない。
証券会社で働くdaiceにはあまりにも残酷な現実である。
"落ちるナイフは掴むな"という相場の格言があるように今買ったとしてもまだ底がしれない。
それでも営利企業である以上は収益をあげなければならない。
売り買いしなければならないのは変わらず、出勤するのがとても憂鬱な一週間だった。
そんな中で今日はアポが入っている。
最近はよくストリートナンパをしており、3週間先くらいまで週末の予定は埋まってきている。
これが気持ちに余裕を生み、さらにモテるオスである行動をするようになると思っている。
今日の相手は29歳のシングルマザーのギャルだ。
最寄り駅前で声をかけ、一杯だけ居酒屋に連れ出した。
その後友人と合流しクラブに行ったらしい。
金髪のギャルは得意ではないが、全力で戦いたい。
今日のプランはこうだ。
18:30に合流。
居酒屋で1時間半くらいかけて和む。
2軒目はbarかカラオケで性的誘惑ステップを踏み、ホテルに連れ出す。
今回の場所にダーツはないし、ラブホもないのでビジホに連れ出す。
金髪ギャルはあまり経験がないが、中身は何も変わらない女性だ。
18:30
某駅にて待ち合わせた。
外は暗くなり、雨が強く降っている。
今日に限って駅から少し歩く居酒屋を予約してしまった。
ギャル相手という事で珍しく少し緊張していたので、待ち合わせ10分前にコンビニでスミノフを買って一気飲みした。
彼女はヒールにジーンズ、パーカーというラフな格好でやってきた。
「お疲れ!可愛くしてきてくれてありがとう!」
ミリオンダラースマイル。
少しぎこちなかった。
前に会った時よりも落ち着いた印象。
髪は金髪ロングで巻かれており、今井華のような感じ。
そしてパーカーの胸元からはタトゥーが見えた。
攻撃的な印象。かなり強い。
いや、今までで1番強い。
そんな事は会う前からわかっていた。
それでも今日は戦うと決めていた。
和風の海鮮居酒屋でビールを頼み、乾杯した。
「出会いに乾杯」
グラスがカチンと音を立てた。
そして彼女はよく話す。
居酒屋での時間のほとんどは彼女の話だった。
自分の小学生の頃から今日までの武勇伝。
未婚だがシングルマザーで今まで1人で育ててきた。
小学生の時からギャル雑誌でモデルをしていて、それを23歳くらいまで続けていた。
夜の世界で働いていた事もあり、元彼はハイスペックばかり。
そしてオラオラしている男が多かったと。
daiceの得意な属性ではない事は明らかだった。
今日は抱くの諦めようか。
相手の威圧感や、風貌が強すぎて、戦えるのか不安になってきた。
daiceは何度もトイレの鏡で「今日は抱くぞ」と頬を叩いた。
daiceは自分よりも上の相手と戦いたい。
上の相手を落としたいんだ。
彼女からは重い話まで武勇伝が止まらない。
daiceは決意した。
いいでしょう、今日はあなたの話にとことん付き合ってあげましょう。
結局彼女は永遠に話し続け、最終的に酔っ払って気持ち悪いと言い始めた。
お冷を頼んで、少し休憩させてから外に出た。
「夜風気持ちいいでしょ?」
うん、と彼女は頷いていた。
隣を歩くと彼女は小さかった。
こんな小さな身体で1人で子供を育てて、戦ってきたのかと思うと愛おしく感じた。
今日くらいは彼女の武勇伝くらい、酒と一緒に飲み込んでやろうと思った。
2人は1時間カラオケに入った。
部屋に入り、すぐにハグをした。
彼女の身体もdaiceは預けてくる。
キスをしようとすると避けられてしまった。
それ以上ギラつくのをやめた。
1時間しっかり歌いきった。
カラオケと同じビルが某ビジネスホテルになっている。
カラオケの精算を済ませ、エレベーターに乗り込む。
ここで壁ドンからのキス。
なぜか先ほどのキスグダがなくなっていた。
その間に何があったのかはわからない。
逆になにもしなかったから、良かったのかもしれない。
「ホテルでゆっくり口説かせてもらえる?」
daiceは彼女の手を引いてビジネスホテルのフロントに向かった。
そこから彼女からのグダはなかった。
部屋に入り、一緒に歯を磨いた。
電気を消して彼女を押し倒した。
彼女の身体は綺麗な白い肌に大きな胸が出てきた。
Eカップ。
daiceは彼女に自分の腕で、胸を押し寄せてもらうのが好きだ。(やかましいわ)
以前から前戯はしっかりと行う事にしている。
そして攻守交代。
daiceのフェルナンデスをフェラーリ。
いつもの仁王立ちイマラスタイル。
金髪にタトゥーの攻撃的な彼女がdaiceを前に跪きながら、しっかりとこちらを見ながら咥えている。
金髪ギャルはオラオラしかいけない?
そんな事ない。
好青年タイプのdaiceでも出来た。
いつも清楚系やお姉さん系ばかりと戦ってきており、AVを見る時は非現実のギャルとかを見る事が多かった。
憧れていた。
別にタイプとかじゃなくて、ロマンスをするなら巨乳の色白エロギャルが良い。
そこからはしっかり準即を行う。
突いていると金髪の髪が揺れているのが興奮した。
とても良い夜だった。
「なんでホテルに来てくれたの?」
daiceは最後に聞いた。
「私だって誰とでもするわけじゃない。あなたに魅力があったって事でしょう?」
あの日、声掛けた勇気にありがとう。