2019年04月

第1章〜昼の女〜


13:00 横浜


銀行員として働く24歳の彼女とのデートは純粋そのものだった。
daiceにしては珍しく昼間に待ち合わせし、横浜みなとみらいの景色の良いテラス席のレストランで観覧車を眺めながらご飯を食べる。
春の陽気な空気を浴びながらメキシコ産のコロナビールを喉に流し込んだ。
彼女と話していても邪念を感じることは一切ないし、daiceも即りたいとも思わない。
ただ話している時間が幸せだった。
彼女の笑顔を見るのが嬉しかった
透明な白い肌に大きな目、顔のすべてのパーツが整っていて、長いスカートのせいで足は見えないがスレンダーだと思う。
彼女はdaiceの好きなタイプだ。
レベル7。

レストランを出て、臨港パークの海沿いを散歩した。
なにやら今日は犬のお祭りをやっているようで、公園内は賑やかだった。
普段、即しか狙っていないdaiceは純粋なデートの仕方を知らない。
それでも積んできた経験、場数だけは嘘をつかないのかもしれない。
ゴールが即ではなく、魅了するという形に変わっただけで、即までの過程をいつもの何倍もゆっくりと時間をかければいいだけだと思った。
終始楽しい幸せな時間を過ごして、横浜駅の改札前で先日誕生日と言っていた彼女にあらかじめ買っておいたハンドクリームの誕生日プレゼントを渡した。
とても喜んでくれたようで、彼女のとびっきり白い肌の頰が赤く染まったように見えた。

「また来週ね。今日はありがとう」

今日は日曜日。
横浜駅の中央改札は今日も多くの人々が通り過ぎていく。
彼女とはまた来週のGW中に会う約束をして解散した。


今回仕事のおかげで横浜に帰る事が出来たが、明日からはいつも通りの日常に戻る。
daiceは彼女と別れ、そのまま東海地方に戻る予定だった。
時刻は15:55。
JR東海道新幹線の博多行きのぞみに乗り込んだ。

そして"別"の彼女にLINEを送る。
「今から帰るから18:11には着けそう。着いたら連絡して。」

「18:00に着いちゃうからまってるね」

daiceは昼間に純粋な彼女とのデートをして、そのまま夜は別の子とアポがあった。
先日名古屋のクラブで番ゲしていた子だが、住んでいる場所が偶然近かったのだ。
そしてLINEのアイコンがとても盛れていて、会ってみたいと思っていた。
今日は日曜日、明日は仕事がある。
長距離移動と一日に2件のアポで口説くのは、正直体力的にもしんどかった。
今日はさらっとご飯食べて、また次回にでも準準即として口説こうと思った。
さて、2度目のアポだ。
daiceは自らの気持ちを奮い立たせた。









第2章〜夜の女〜


18:10 東海地方某駅前


「おまたせ」

駅前のロータリーのベンチに座っていた彼女にdaiceは声を掛けた。
白い肌に真っ赤の分厚い唇、黒髪ロングで、肌色のブラウス、黒いスキニーに白いスニーカーだ。
レベル7。

「白いスニーカー同じだね。」

歩きながら彼女が言った

「完全にペアルックやんw」

二人は駅前の商店街にある和食の居酒屋に入った。
案内された掘り炬燵のカウンターに横並びに座る。
生ビールを2つ貰うとグラスを重ねた。
「二人の出会いに乾杯」
いつもの声掛けを行う。

「ごめん、煙草吸ってもいい?」
daiceは遠慮がちに彼女に聞いた。

「いいよ、私も吸うから。むしろお互いお酒好きで、煙草吸えて、家も近いって私達の相性最高やね」

彼女は相当ヘビースモーカーのようだった。
それにSEXも好きなら、さらに最高だよな
daiceは心の中で呟いた。

彼女の事を少しずつ引き出していく。
昼アポの子と同じ24歳で、介護士をしている。
彼氏は3年くらいいないが、なにやらセフレは何人かいたらしい。
学生時代に京都に一人暮らしをしていたとの事で、その時には羽を伸ばして遊んでいたという。
だが、就職を機会に実家に帰ってきてからはそのような浮いた話はないようだった。

「私かなり遊んでたの。元カレ以外の男と色々あった。18禁よ。」

彼女はなにやら性的な話が好きなようだった。

「ねえ、daiceくんの経験人数は何人?」

彼女からそんな事を聞いてくる。

「覚えてない。きみは?」

「私はね、10人。」

彼女は10人が多いと思っているようだった。
決して多くないと思った。
しつこく聞かれたのでdaiceもだいたいの数字を答えてしまった。

結局彼女と居酒屋での会話の8割が性的な話だった。
胸は好きなのか?とか、どんなシナリオでワンナイトしてしまったのかとか。

「SEXしたいって思う時ある?」

彼女はビールを片手に小悪魔のような目で聞いてきた。

まさかdaiceを誘ってるのか?と思ってしまった。
「あるよ。きみはないの?」

「私はないよ。でも、多少強引に誘われたりするとその気になっちゃう事もあるかな。」

そして胸元のザックリ開いたブラウスからは時折、白い下着の紐がのぞき見える。
真っ赤に染まった分厚い唇もなんだかヤラシく見えてきた。
薄暗い和食居酒屋のカウンターで、美味しい食事と生ビールがあり、横には色気のある女性と男女の性について語り合う。
即るつもりのないdaiceだったが、だんだんと即りたいという気持ちが湧き出てきてしまった。
しかしdaiceも彼女も翌日は朝早くから仕事がある。
時計を見た。
まだ19:30を回ったところだった
今からホテルに向かって、2時間休んでも22時には解散できるだろう。
ただホテルまでは駅から離れている。

ホテルまでの交通手段は?
彼女の帰りの手段は?
今後の時間配分は?
もう一軒挟まなくて大丈夫だろうか?
勝算は何%?
起こりうるグダは?

酒の入った頭でこの先のタイムスケジュールをイメージする。
20:00までに居酒屋を出て、駅前のタクシー乗り場まで手を繋いで歩く、そしてホテルに向かい、さらに帰りは22時頃までにホテルまでタクシーを呼んで彼女を家まで運んで貰う。
イメージできた。これでいこう。
ここまでの思考に至った時間はおそらく3秒ほどだろうか。
PUAは即ると決めたら無駄な行動はしない。
そのまま即までの道を突き進め。


「これ飲んだら行こうか」


彼女の白い肌は若干赤く染まっていた。
「うん、いこ」



居酒屋を出ると春らしい湿気のある生暖かい風に身体を包み込まれる。
田舎の駅前に人はほとんどいない。
2人は手を繋いで駅前のロータリーのタクシーに乗り込んだ。

「少し離れてるけど渋いバーがあるから1時間だけいこう。運転手さん、○○っていうラブホまで。」

彼女はdaiceの言葉に反応しなかった。
確かに聞こえているはずだったが、気付かないふりをしているのだろうか。

タクシーは無事にラブホの駐車場に停まった。
彼女がホテルまでのタクシー代を払ってくれた。
「なんでホテルに来てるの?」
彼女は笑いながら聞いてきた。
「俺ここに住んでるから帰ってきただけ。」
ホテルの部屋は田舎のラブホといった感じでピンクを主体としたベッド、テレビにソファがあるだけの質素な作りだった。
ギラついてみると少しグダが起きた。
「誰にでもこうやって、誘ってヤリまくってるんだ?」
彼女もさすがに緊張しているみたいだった。
くっついてdaiceがリラックスしていると彼女も力みがなくなってきたのがわかった。

綺麗に整えられたベッドの白いシーツに2人で滑り込むのにはそこまで時間はかからなかった。

結局、準即となった。
彼女は服を脱ぐととても綺麗な身体をしていた。
普段daiceは女性とホテルに入り、裸を見ると若干気持ちが萎える事が多い。
一番興奮するのはホテルに誘う瞬間ではないかと思っていたりもする。
ただ彼女に限っては違った。
脱いだ姿を見た後のほうか胸が高鳴った。
ホテルでヤレる事が確定している段階でここまで興奮したのは久しぶりだったし、むしろ初めてかもしれない。
そこからは無我夢中だった。
最後までdaiceは胸の高鳴りが止まる事はなかった。
いつもなら終わった後はもうその女の子に対して魅力を感じなくなる。
彼女は底が知れない。
もっと知りたいと思った。
性格もタイプじゃないし、付き合いたいとか、思ってないし、付き合ったとしても続かないと思う。
でも今、この瞬間は彼女の世界に引き込まれて溺れそうになった。

まだまだ世の中には色んな人がいる。
昼間のアポの彼女は純粋でいい彼女になると思うし、話していて楽しい。
幸せなデートが出来ると思う。

そして夜の彼女は、掴みきれない魅力がある。
彼女にするなら絶対に昼間の子なのに、間違ってるってわかっているのに、気持ちは夜の彼女に惹かれつつある。

どちらかと言えば昼アポの彼女と恋愛をしようとかと思っていたdaiceは、自分の心の変化が興味深かった。



彼女にお礼と別れを告げ、ホテルに呼んだタクシーに彼女を乗せて、daiceは1人で歩いて帰る。
ケータイのLINEを開くと昼アポの彼女から、メッセージが届いていた。




「また飲んでるの?日曜日なのに元気過ぎない?」








違うよ、日曜日だから元気なんだよ。
daiceはそっと呟いた。










 

2019年7即目

あたりが薄暗くなってきた。
昼間まで降っていた雨はdaiceが家から出た時には止んでいた。
傘を持って家を出てきてしまったdaiceは心の中で舌打ちした。


3月下旬。
つい最近まで寒かった空気は生暖かく、街を歩く人々の服装も軽々しく感じる。
daiceは17:47発の急行名古屋行きの列車に乗り込んだ。
今日は土曜日。
街は春を楽しみにしている人々で浮ついているのではないだろうか。
 今日はブログの読者の方と合流し、ナンパをする。

19:00〜7:00まで長時間戦って結果、坊主。
7番ゲ
3連れ出し

ご一緒してくださったユウシさん、ありがとうございました。
会ってみたらめちゃくちゃイケメンで高身長の良い男でした。
何度もユウシさんの余裕感、器の大きさに助けられました。
またこちらに来られた際は是非、ご連絡ください。









4月某日。

仕事終わりにアポ。
翌日は休日だが、出勤することになった。

26歳看護師、ギャル系。
レベル6.5
彼氏持ち。ストリートで番ゲだけした案件。

レストランからのバー。
バーでは黒ヒゲ危機一髪で負けた方がキスゲームを繰り返してキスして遊びながら、泥酔した。
ホテルに誘って、ホテルグダで負け。
翌日仕事だし、粘れなかった。

「また次にしよ?」

「一度断られた女とな二度目はないよ」

「わかった。」



彼女はタクシーで帰っていった。
その後連絡もなかった。













そして3月の結果報告。

3即。

2019年で現在6即。
年間30即するために月2〜3即のペースを目標に頑張っていきます。

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